こんにちはmonoconです。
みなさん、なかなか自分の言いたいことが伝わらずもどかしい思いをしたことありませんか?
あるいは、自分で何を言っているのか分からなくなってしまい、パニックになってしまったことなどないでしょうか。
私はしばしばそのような状況を目の当たりにしています。
これは 全て、伝え方の技術に問題があるために発生する問題 です。
例え、業務の処理能力や、情報収集能力が高くても、それを表現する術がないと、正しい評価はなかなかなされないものです。
こうなると、会社員としては出世のチャンスをみすみす逃すことにもなりかねませんし、フリーランスであれば、クライアントからの評価があがらなければ単価も上がりません。そもそも仕事の受注にも影響が出るかもしれませんね。
これは、ビジネスパーソンとしては非常に損ですよね。
ということで、本日は、伝え方の技術についてご紹介していきたく思います。
今回のポイント!
話が伝わらなくなる理由
私の経験上、話が伝わらない理由は、以下2点に集約されると思います。
- ①要点がはっきりしない
- ②いきなり余計なことを言い過ぎ
それぞれについて簡単に掘り下げます。
①要点がはっきりしない
言葉通りですが、話者が何を伝えたいのか、全くわからないというケースです。
要点がはっきりしないと、一生懸命話してみても、話終わった後に、聞き手は一様に
「ん?だから??」
となってしまいます。
話し手としては、ちゃんと伝えようと、時系列ごとに状況を説明したりするのですが、ストーリーが長く、複数の要素が入り込みすぎ、その話の要点が全く聞き手に伝わらないという事はよくあります。
例えば、以前とあるシステム開発において障害が発生した際にその機能開発の担当リーダーよりこのような報告を受けました。
「先日、システム障害が起こりました。原因は〇〇で、先日のシステム改修時に新人のA君が対応していた、□□機能での検討不足によるものです。なんで検討不足が発生したかというと…(長いので中略)。なので、新人に任せるのはちょっと酷だったかもしれません。そもそもこの機能は…(長いので中略)。そういう意味では中堅のB君であればもっと上手くできたかもしれないです。B君は以前の開発でも…(長いので中略)。ちなみに影響範囲は今の所△△と思われますが、もしかしたらもっと大きな影響が出るかもしれません。影響箇所のお客さんもちょっとお怒りで、早めの対応が必要だと思います。」
障害の原因についてはよく分かります。
しかし、 この報告はリーダーとしてのものなので、正直0点 といえます。
「だから、こうしたい」というリーダーとしての意思がないのです。
聞き手は「この話し手の立場ならば、こういう話になるはず」という心構えで耳を傾けます。
上記の例だと、リーダーからの報告なので、状況の説明のあと、今後どうしたい、という要点が出てくると期待しているのですが、これがない。
この大切な要点が抜けているので、「だから?どうしたいの??」というリアクションになってしまいます。
もっと悪い場合は(聞き手に聞く力がない場合)、このどうでも良い中略の箇所に聞き手が引っかかって、その場でする必要のない議論が延々続いて、何の時間だったかわからないまま、何も決まらないまま会議が終わったりします。
なお、上記の例の場合、私が担当リーダーであればこれだけを言うと思います。
「先日、システム障害が起こり、要員を追加して対応したいと思います。推定で1人月程度の工数がかかると思いますので、1名増員を手配したいのですがよろしいでしょうか。」
その後、必要に応じて発生原因などについて詳細に説明することになると思いますが、とにかくリーダーとしては、「こうしたいです!」が全てなので、それだけをまずは伝えます。
話し手は自分本意にお喋りをせず、相手の立場、前提知識を考慮しつつ何を伝えたいのかを明確にしないといけません。
②いきなり余計なことを言い過ぎ
これは、相手に対して、ディテールを詳細に伝え過ぎようとする場合によく発生している印象です。
要点以外に余計なことを書きすぎていると、読み手は混乱します。
よくあるのが、 伝えたいことの補足が多すぎて、結局何が言いたいのかわかりづらくなってしまうケース です。
例えば、駅前に新しくできた定食屋さんに同僚を誘う場合
「駅前にできた定食屋なんだけど、店構えがおしゃれなんだよね。味も口コミでは美味しいらしくて、特にトンカツが絶品らしいよ。そういえば前はレコード屋さんだったから、飲食に鞍替えするのは内装工事とかお金かかりそうだよね。」
などと話をしたら、聞き手はどう思うでしょう。
「そこに行きたいのかな?それとも、ただの世間話??」
と迷うはずです。誘うならば、まずは
「駅前に定食屋さんができたみたいだけど、今度行ってみようよ。とんかつがうまいらしいよ!」
の一言を最初に言うべきですね。
その後で、
「元がレコード屋さんだったから、工事とか大変だったんだろうけど、その分すごくおしゃれにできてて雰囲気も良いんだよ。」
など、必要に応じて、その他の情報を加えていけば良いのです。
うまく伝えるための工夫
上記の例でもより良い伝え方の例を出しましたが、適切にものを伝えるためにはコツがあります。
要約しよう
まずは「要約すること」です。
人にものを伝える時には、まずは情報収集をするかと思いますが、この時点で見切り発車的に話し始めると、前項の「話が伝わらなくなる理由」で述べたように要点がまとまりづらくなったり、余計な情報をしゃべってしまいがち です。
情報収集➡︎情報整理➡︎要点抽出
と言う流れで要点を洗い出しましょう。
情報を集めた段階は「子供の玩具箱」と同じで、一つの箱に何でもかんでも突っ込まれている状態です。
これを、「積み木」「プラレール」「トミカ」などと分類してあげるのが、情報整理です。
その上で、最後に「何を伝えたいんだっけ?」を整理して、余計な情報は捨てましょう。
例えば、今回は「プラレール」について、ということであれば、
「プラレールの電池がなくなったので、新しい電池を入れたい。」
であるとか、
「プラレールの線路のパターンが少ないから、線路を買い足したい」
というように、積み木やトミカの話は一切出さず、プラレールをどうしたいのか、に集中して話をすると、伝えたいことがスムーズに伝わるはずです。
型を覚えよう
また、伝え方には2パターンの型があるので、これも覚えておくと便利です。
- ①結論ズバリ型
- ②要素列挙型
それぞれについて解説します。
①結論ズバリ型
結論からズバリという論法です。
「この話はね、〇〇の話で、結論は△△です。理由はカクカクシカジカです。」
という形で話を進めます。
聞き手は何の話で、終着点がどこにあるか分かった上でその後の話を聞けるので、ロスなく話が伝わります。
②要素列挙型
これは、要点を列挙する話法です。
「本日お話ししたい点は3点あります。1点目は〇〇、2点目は△△、3点目は□□です。では、1点目からお話しします…」
という形で話を進め、全てのポイントを話し終えたら、まとめを追加してあげると、相手の理解がぐっと深まります。
ちなみに、私もこの項では列挙型でお話を進めています。
また、どちらの型にも共通して気をつけたいのは、主語述語の繋がりをしっかり意識することです。
大人気ドラマのセリフ
「やられたらやり返す。倍返しだ!」
がありますが、これは主語が「私」になります。
主語を省略しない場合
「私がやられたら、私がやり返す。私が倍返しする」
となります。
私の身近に、このセリフを間違えて、
「やったらやり返す。倍返しだ!」
と言っている人がいたのですが、これを本来の意味通りに主語を明記すると
「あなたがやったら、私がやり返す。私が倍返しする」
という形で、主語が入り乱れる形になります。
これは元の意味を知っているから、主語を省略しても通じますが、
もし、聞き手が全ての主語を「私」だと理解して聞いた場合、
「私がやったら、私がやり返す。私が倍返しする」
という意味不明の文章になります。
こうなると、聞き手は、もう聞く気がなくなります。
コミュニケーションはここで破綻してしまいます。
主語は統一するか、もし複数の主語が出てくる場合は省略せずに全て明示する ようにしましょう。
また、具体例を交えることも大切です。
具体例があると相手の理解の深度が大幅に深まります。
- 本質が共通していること
- 相手が知っていること
- 絵や映像でイメージできること
であることが必須条件となります。
これが満たされていない例えは独りよがりの無意味な例えになってしまいます。
例えば
「独立するということは、世界を旅行することと似ている。知らない世界への第一歩は勇気がいるが、踏み込めば世界が広がり、人生が豊かになる。また、行き先を自分で決めて、その結果がどうなろうとも全てが自分の糧になるという点でも似ていると言える。」
のように、独立するというあまり多くの人が経験していないことを、旅行などの誰でも知っていることになぞらえて説明することで、独立することについての理解を深めてもらう助けになります。
さて、いかがだったでしょうか。
伝え方は本当に大切なので、苦手意識がある人は、本日のエントリーをぜひ参考にしてみてください。
また、 話の組み立て方や、語彙を鍛えるためには読書が役立ちます。参考までに私が読書に使っているツールやサービスのリンクを以下に貼っておくので、興味があれば真似してみてください。
では、また次回お逢いしましょう!
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